МЭДЭЭЛЭЛ
2016年7月分のモンゴルの社会・経済状況
2016-08-18

815日に、モンゴル国家統計局が20167月分の経済状況に関する統計を公表した。それによると、貿易額が前年同期比、1億5千万米ドルで拡大しており、2016年上半期において、GDPが前年同期比3%増となっている。20167月末現在、41800人が公共職業安定所に求職の登録をしており、その内、22400人が女性。全体で3500人が失業者である状況である。無職の状態にある人が前年同期比、1.7%減、前月比6.7%減となっている。

一方、求職活動をしている在職中の者が、前年同期比1.2%減っているが、無職の状態にある人が35.6%、非労働力人口が13.5%増加している。モンゴルの現在の雇用市場は、買い手状態にあり、この時期に転職をしようとするのは得策ではないと言えるのではないだろうか。

また、全国に登録されている失業者の60.9%を1534才の若者が占めている。そのため、モンゴルの若者は、モンゴルより海外に雇用機会を求めてきている。モンゴルにとっては、大事な労働力が海外に流出するわけであるので、今後は、モンゴルにおける若者の雇用を改善することが課題となるであろう。

2016年第2四半期現在、平均世帯年収が875千トグルグとなっており、前年同期比10.4%下がっている。給与による所得が6.3%、農産業による所得が31.9%減ったことが、その主な原因となっている。同時に、1世帯当たりの1か月平均の消費支出が95万トグルグとなっており、前年同期比3.1%減となっている。

つまり、公表されている数値においては、1世帯当たりの収支はマイナスになるほど、現在のモンゴル国民の経済状況は深刻であるといえる。

一部引用:「Udriin sonin 2016816日、187(5452)


 

上半期に、経済成長率が1.4%上がった。経済成長率を高めたGDPの内訳をみると、農業・鉱業分野の成長率が伸びている。特に、鉱業分野の生産が7.3%上がっている。ただし、製造業の生産と、税収が減ったのが、経済成長率に影響している。世界市場で鉱業資源の価格が下落している。わずか数年前に1トン1万米ドルとなっていた銅の価格が現在、5千米ドル以下までに陥っている。しかし資源価格低迷に関わらず、資源の開発は増えている。たとえば、今年7か月分の統計をみると、金、銀、銅、原油などの開発が3.267.5%上昇している。その中で、特に金の開発と収入の増加が目立っている。そのため、資源価格低迷している現在においても開発量と輸出量の増加により経済成長率が伸びている。今年度、例年より比較的快適な天気に恵まれているため、農業分野の生産が上がっており、それにつれ、農業分野の生産が経済成長に貢献している。

今年7月現在、貿易による収益が前年同期比1億米ドルで上昇しているが、全体の貿易量は減っており、輸出が9.6%、輸入が19%減となっている。インフレ率が横ばいで、消費者物価指数が7月現在、前月比0.6%減、前年度より0.9%増となっている。

一部引用:「Zasgiin gazariin medee 2016816日、 176(454)

 

 文責:総務課